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探偵L・アイスランド編~秘密結社リヴァイアサン~(8)
 探偵L・アイスランド編~秘密結社リヴァイアサン~(8)

 ラファエルは、城のリフォームがまだ済んでいない区域までやってくると、もうボーが追ってくることはないだろうと思い、石畳の廊下をのんびり歩いていった。
 彼は身長が132センチで、痩せた体つきをしており、学校の制服のようなブレザーをいつも着ていた。髪はブロンドで、瞳の色は水色だったが、どこか遠くから後ろ姿を見ると、ニアに似ていないこともない。それとどこかふてぶてしいような顔つきをしたところも彼にそっくりだったが、他の誰かがそう指摘しても、本人同士は決して事実を認めようとはしなかった。
(あんなデブが世界一なんて、あのババアも終わってんな。第一、あんなキモ男と結婚してるあたりからして、頭おかしいんだ。そうだ、あんなババアはただのメシ炊き女だし、ただの下働きの洗濯女なんだ。他に何も能がないから毎日、あんな非生産的なことを繰り返していけるんだろう……それが何よりの知能が低い証拠だ)
 ラファは蜘蛛の巣が張ったような部屋をいくつか開けると、今日もまた探険を開始した。本当はダイニング・テーブルの上を見て、ハンバーガーが出来るまで待ちたい気持ちが彼の中にはあったけれど――それもラケルの一言で台無しになってしまった。だが、まあいい。時々キッチンからくすねたお菓子などを隠している場所が自分にはあるし、そこで少し腹ごしらえをしたら、ラケルが心配して真っ青になるまで、どこかに身を潜めたままでいようと彼は考える。
(そうだ。気が狂ったみたいになって、城中探しまわればいいんだ……でも俺は絶対、自分からは出ていかないからな。向こうが泣いてあやまってくるまで、口もきいてなんかやらないんだ)
 ラファエルは、中世の甲冑や年代物らしい美術品のしまいこまれた一室までくると、石壁に囲まれた部屋で、コモード(小箪笥)のひとつを開け、そこからラケルの焼いたカステラをだして食べた。他にも、いつもリビングに置いてあるキャンディ・ボックスからくすねた飴やクッキーなどがあるので、それをチェックのズボンのポケットいっぱいに入れる。
 あとは、どこか別の場所の、見つかりにくくてかつ、微妙にもしかしたら見つかるかもしれないようなところに隠れようと、ラファは心を決める。
(もしかしたら一晩は見つからないかもしれないけど……まあ、いいさ。夜になっても俺の姿が見えなければ、流石に泡を食って部屋の全部をしらみ潰しに探すだろ。とにかく俺は今、あの女が大慌てで自分を探すところが見たいんだ)
 ――実に不思議なことではあるが、彼はIQが250の天才児童であったにも関わらず、そこまでの事態になれば当然、ラケル以外の他の仲間たちも城中を探してまわることになるだろう……というふうにはまるで考えられなかった。彼にはサヴァンとして幼い頃より、異常な記憶力、そして驚異的な暗算力があった。たとえば、ラファは聖書のはじめから終わりまでを暗記し、ほとんど誤りなくヘブライ語、ギリシャ語はもちろんのこと、英語やイタリア語、スペイン語やフランス語など、各国の言語で自在に訳すことが出来たし、これは他のどのような文学作品についても同様のことが言えた。さらに、「一年半は何秒か?」と聞かれれば、彼は即座に「47,304,000秒」と答え、「七十年十七日十二時間生きた人間は、何秒生きたことになるか?」と問われれば、これもまた一瞬目を右や左にやっただけで、「2,210,500,800秒」と答えられるほどの高い計算力が彼には備わっていた。これに加えて、ラファには現在から過去・未来八万年分の曜日をそれが何年何月何日でも当てることが出来るという特技もある。いわゆるカレンダー計算と呼ばれるもので、年月日さえ指定してもらえば、彼は紀元32011年4月1日の曜日についてさえ即答できたということだった。
 こうしたことは、彼が小さな頃からある種のことに拘る性癖があり、物心ついた時からほとんど一日中頭の中で計算して過ごしていたことと関係がある。ちなみにこれと似たような症状はルーやセス、またカイにも見られたことではあったが、ラファが何よりも一番幼い時より卓越していたといっていい。
「農夫が六匹の雌豚を飼っているとして、その年にそれぞれ六匹の雌の子豚を産んだとする。同じ割合で増えていったら、八年後に雌豚の数は何匹になるか?」……答えは、34,588,806匹であるが、ラファはいつも自分の頭の中で似たような設問をもうけ、そして自分で答えるというひとりの世界にずっと閉じこもったままでいたのである。また人から似たような質問をされるのも好きで、自分は答えられるのに相手が何も言えないままでいるのを見て、とても得意がった(ようするに、生まれながらの負けず嫌いだったのかもしれない)。
 こんな彼だったから、当然孤児院でも友達など出来るはずがなく、ラケルが「同年代の子供がいなくて寂しいんじゃないかしら」と言ったことは、ある意味多少的を外した推測だったかもしれない。ラファにとってこれまで重要だったのは、エッカート博士とカイのふたりだけで、特にカイがギルドの後継者となるべく、自分のことを目にかけていたのを彼は知っている。だが、カイが亡くなり、セスひとりがその座に着いているのを見て、ラファは少し複雑な心境だった。彼は「こんなくだらないことより、もっと他の勉強にでも身を入れろ」とよく言ったけれど、ラファにとっては他に興味のある事柄など、すぐになんでも覚えられるだけに何もなかったのである。
 そしてそんな時に、ラケルという存在が彼の前に現れた。薬の投与によって強迫観念的に計算を繰り返すということはなくなったものの、そうなればそうなったで、今度はその<空白>を別の要素によって埋めたいという欲求が彼の中に現れはじめた。
 ちなみに、ラファの中で今、一番興味のある対象はラケルだった。彼はこのウィンチェスターの城館で暮らしはじめて以来、その日自分が彼女を見た時の行動すべてを記憶していた。たとえば、1/4午後の行動なら、13:20にラケルがトイレへ行って戻ってきたこと、さらに20:40頃にお風呂に入っていたこと、22:30には、リビングにある揺り椅子で編み物をしながら居眠りしていたこと、などである。
 しかもこうした記憶をいつまでも覚えていられるので、ラファにはわざわざ日記やメモをとったりする必要さえなかった。人間の記憶というものは、誰もが膨大な量を頭の中にあるディスクに記録しているものだが、いつでもどこの記憶にもアクセスが可能だというわけではない。だが、ラファエルにはそれが出来る……それが彼が一般の社会で天才児童と呼ばれる所以だといえるだろう。
 逆にいうと、これはLやニア、それにメロにも大体のところ似たようなことが言えるかもしれない。たとえば、Lはラケルとキスをした回数、セックスした回数をすべて覚えているが(さらには日付・回数・時間に至るまで)、これは何も彼が偏執的な変態であることを証明するものではないと思われる(ちなみに、全否定はしない)。むしろ、覚えていられるのが普通である彼らにしてみれば、何故他の「普通の人たち」は覚えていられないのだろうという疑問さえ生ずるような事柄なのである。
 なんにせよラファはこの時、小さい時に強迫観念に取り憑かれて計算ばかりしていたように、今度は頭の中に出来た<空白>を埋めるため、ラケルのことばかり考えていた。それでいて、彼女に何をして欲しいのか、自分が一体彼女に何を求めているかについてはまるで理解していなかった。
 何故なら、ラファエルは<愛>という事柄について、本を丸暗記することで、「何やらこうしたものらしい」という以上の何かを、実体験として経験したことが、ただの一度もなかったからである。

 Lがメロやニアと二時間ほど話し合ってから、ニアの書斎を出た時――キィ、とラケルの(というか、一応彼女と自分の)、寝室の白いドアが開くのを彼は見た。
(あれは……)
 この時Lは、そろそろラケルが自分の部屋にスイーツを持ってきてくれるかもしれないと思い、そちらへ戻ろうとしていたのだが、仮にも自分の妻といえる女性の寝室に別の男が入っていったとあれば、その真相を究明する義務が自分にはあると考えた。
(まあ、ラケルが浮気するには、相手はまだ幼なすぎますけどね)
 実はラファエルは、あのあとこう考えていたのである――ラケルは毎日家事に追われているので、朝起きて、夜に就寝するまで、ほとんど滅多に寝室へ戻ることはない……それならば、彼女の寝室こそが自分が隠れるのに絶好の穴場ではないか、と。そして昼食にも夕食にも顔を見せなかった自分のことをラケルが心配して、真っ青になって探した揚げ句、最後によれよれになって眠るために寝室へやってくる。ところがびっくり仰天!そこに彼女がずっと探し求めていた子供が寝ているというわけである。
(よし、これこそ完璧な計画だ!!)
 そう思い、ラファは天蓋つきベッドの、シルクのカーテンがかかったふかふかのベッドの上へ、フットスツールに足をかけて上がっていった。
目覚ましが鳴ると同時に、慌てて起きたと思われる形跡の残るベッドには、ラケルの普段着とそう変わらないワンピース型のパジャマがあり、彼はそれを手にとると、我知らずその匂いをかいでいた。
(なんかよくわかんないけど、いい匂いがする……)
 それからラファは、彼女と自分が並んで眠っている空想をして、ベッドの左側にラケルのパジャマを置き、そして自分は右側に寝ることにした。だが、数秒ほどそうした後ですぐにうとうとするものを感じ――彼はきのうの夜も夜更かししていたので――こんなところを見つかっては自分の名誉に関わると思い、ラケルのパジャマをまたぐちゃぐちゃにしたのだった。
「……こんばんは」
 レースの付いたシルクのカーテンをちょっとだけ開ける形で、Lがそこに顔を覗かせている。
「な、なんだなんだ、おまえはっ!ここはラケルの寝室だぞっ!!勝手に入ってきたりすんな!!」
「何言ってるんですか。ここはラケルの寝室というだけでなく、わたしの寝室でもあるんですよ?あなたこそこんなところで何してるんですか?」
「……なんだっていいだろ!!っていうか、おまえにそんなことが何か関係あるか!?」
 ラファはすっかり狼狽し、指をしゃぶったまま、じっとラケルのパジャマを見つめる彼の視線を追って、すぐにそれをまたぐちゃぐちゃにして放りなげる。
「女っていうのは本当にだらしないよな。だから、きちんと直しておいてやろうと思ったんだっ!」
「そうですか。それはどうも」
 よっこらしょ、と言ってLがベッドの上にあがると、ギシリ、とベッドが軋んだ音を立てる。
「……なんだよ。俺はこれからここで寝るんだよ。それで、あのババアが泣いてあやまるまで、絶対あの女の作るメシなんか食ってやらないんだ」
「それは話として、ちょっと矛盾してますね」
Lは、ラファエルのポケットにキャンディやクッキーが入っているのを目敏く見つけると、そこから手品師よろしくいくつかそれをくすねている。
「だって、そうでしょう?仮にもしラケルにあやまってほしいなら、きちんと彼女にこういう理由で謝罪してほしいと話してみるべきです。しかも通常は、泣いてあやまってほしい相手というのは、自分の敵や嫌いな相手である場合が多いわけですが――あなたは、その対象であるラケルの寝室で嬉しそうに寝ようとしている……これは明らかな矛盾です」
「う、うるさい!!俺はただ、どこに隠れようかと迷ったから、それなら一番ラケルの部屋が穴場だろうと思っただけだ!!」
「そうですね……彼女には毎日忙しい思いをさせて、わたしも申し訳ないと思っています」
 キャンディの包み紙を、いつもの独特な手つきでめくると、ラムネ味のそれを彼は舌で味わいながら言った。
「なので、ラケルにとっての負担を軽くするために、この際一度はっきりさせておきましょう。朝、あなたが毎日隠れんぼをするのは何故ですか?それに、彼女の髪の毛を引っ張ったり、靴を片方隠したり……そうそう、この間ラケルがお風呂に入っているところを覗いていたでしょう?わたしは全部、知っています」
「……あの女がしゃべったのか!?」みるみる真っ赤になりながら、ラファエルはそう叫んだ。
「いえ、違いますよ。わたしが風呂場を覗こうと思ったら、あなたが先客としていたってだけの話です……ラケルはそんなこと、一言もわたしに話してませんよ」
「……………!!」
 その時、ラファに何かいやらしいような動機があってバスルームを覗いたのでないことは、ラケルにもわかりきっていることだった。しかも、彼女は一瞬びっくりしたような顔をしたものの、その後「もしかして一緒に入りたいの?」などと、バスタオルで体を隠しながら言ったのだ。それでラファエルは、「一千万ドル貰ったって、誰がおまえなんかと風呂に入るか!」と叫んで逃げだしたのだった。
「いいですか?好きな人には好き、欲しいものは欲しいと言えないと、わたしのように将来的に損をするとも限りませんから――あなたは今のうちにそのことをよく覚えておいたほうがいいでしょう」
「俺、あんなババアのこと、嫌いだもん」ラファはこの期に及んでも、つんと顔を背けながら言った。「それに、あいつはボーに世界一いい子だって言ってたんだ。それじゃあ俺は二番ってことだろ?そんなの、全然面白くもなんともないや」
(……ようするに、彼が怒っている原因はそれですか。まるでどっかの誰かさんのような理由ですね)
「第一、 この間もさ、俺の食事のリクエストを聞く番がまわってきたのに――あの女は手作りじゃなく既製品で済ませやがった。忙しかったから、スーパーで美味しいって評判のケーキ買ってきやがったんだぜ?そのくせ、あんたには毎日甘いものいっぱい作ってるくせしてさ……こんなの不公平だし、ラケルは俺のことなんかどうだっていいんだ」
「……………」
 ラファは頭がいいだけに、今のうちに救っておかなければならない子供だとは、Lも前からなんとなく感じていた。そう――自分が好きな人間にはそう言っておかないと後悔するということは確かにある。Lはワタリが自分のことを一番に愛していると感じることが出来ていたが、義理の母のスーザンに対して心を開けなかったのは「エリスの次の二番という地位なら、自分はいらない」と思っていたせいかもしれないと、後になってふと思ったことがある。
 もちろんこの場合、Lがあとからラケルにラファの本心を伝えるというのも、ひとつの手ではある……だが、彼の性格のどこか歪んでいびつになっている部分を矯正するほうがより教育的に有効だろうとLは思っていた。
「おじさんて、ちょっとどころじゃなく、かなりキモいよね」
「………!」
(わたしが、おじさん……そして、キモい……)
 あまりにもストリートな直球を、腹のあたりにデッドボールとして食らったような気持ちになりながら、Lは黙ってラファの言い分を聞こうとした。今度はアーモンド・クッキーをぼりぼりと貪りつつ。
「だってさあ、見るからに挙動不審だし、異様なオーラを放ってるっていうかさ。セスは、おじさんのこと、警察官僚の一番偉い人なんだから、そう思って敬えなんて言ってたけど……本当なの?」
「ええ、まあ。それは嘘ではありませんが……」
 子供の素直さは時に凶器だと思いながら、Lはどこかいじけたような顔をして両膝を抱えこんでいる。
「じゃあ、ラケルとはどこで知り合ったの?だって、絶対おかしいっていうか、おじさんとは不釣合いだと思うんだよね。ルックスだけなら、おじさんよりマシな人は、町の通りを五秒歩いただけで見つかると思うよ。それなのに、なんでおじさんなの?ラケルはボーのこと『世界一いい子』だなんて言ったけど、それは男としてじゃなくて、あくまでも子供としてだもんね。ラケルにとってはおじさんがこの世界で一番大切な人だと思ったから、結婚したんでしょ?おじさん、いつどこでなんて言ってラケルを口説いたの?」
「そうですね……まあ『愛してる』ってそう言ったんですよ」
 その顔で!?というような表情をラファが浮かべているのを見て、Lはまたもぐっさりと傷つく。
「あなたも、覚えておくといいです。もし誰か好きな人が出来たら、自分のほうから膝を折って、そう相手にお願いするしかないんですよ。それも男らしく、堂々とね……そして返ってきた答えが仮にノーでも、相手のことを変に恨んだりしないことです」
「えーっ!そんな恥かしいこと言って、振られたら格好悪いじゃん。俺は嫌だなあ。絶対に相手にそう言わせるか、それか相手のほうが自分にめろめろになってるっていう確信が90%以上持てない限りは、そんなこと、絶対言ったりしないよ」
「じゃあ、ラケルに対してはどうですか?」と、Lはくすりと笑いながら言った。なんだかんだ言っても、やはり彼はまだまだ子供なのだとそう思った。
「だって、ラケルはみんなに平等に優しいから……俺がもし好きだっていう意思表示しても、あんまり意味ないと思うんだよな。もし俺がそう言って、次の日から特別扱いしてもらえるんなら、そう言ってみてもいいけどさ……どうせ、『ありがとう』とか言われて終わりだろ。そんなの全然つまんないよ」
「なるほど」
 そこまでわかっているならいいだろうと思い、Lはラファの頭の上をぽんぽんと撫でると、「よっこらしょ」と言って、ベッドを下りることにした。アーモンド・クッキーの食べかすが散らばっているが、この点についてはあとでラケルに「自分がこぼした」と弁明しておかなくてはならないだろう。
「あなたはきのうも夜更かししてたみたいですから、少しここで眠ってから、リビングに下りていくんですね。ラケルにはこのこと、黙っておいてあげますから」
「ほんとに?」
「ええ……」
 パタン、とLがドアを閉める音が聞こえると、ラファエルは枕から漂ってくる青りんごに似た匂いを何度も繰り返し吸いこんだ――これは彼が十歳の子供であればこそ許される行為かもしれないが、見知らぬ成年男子が同じことをしたとすれば、立派な変態行為かもしれなかった。
 そう――この日を境に、ラファエルは心にこう誓った。これからはLのような変態こそがトレンドなのだと。自分の頭脳とルックスを持ってすれば、将来モテるのは決してそう難しくはないだろうとラファは思っていたが、相手が並の女ではまるで駄目だと彼はすでに感じていた。そこで、Lのように幼稚で変態くさい真似を普段はしていても、自分のことを良いと言ってくれるような女性にだけ的を絞るために――ラファはこの日以来、<Lの物真似>をして歩くようになる。
 椅子に座る時にはL座り、もちろん普段はいつも指をしゃぶるのを忘れず、さらに時々はスイーツを求めてさまようゾンビのように、キッチンに顔をだすというわけだ。ラファはLがいつもそうするように、ラケルのエプロンの裾を引っ張り、「スイーツ……」と呟いた。すると、ラケルは普段Lがそう言った時には好きなものを与えるだけに、ラファの要求をも拒めないというわけだ。
 いつも猫背な姿勢で、ポケットに手を入れて歩くラファのことを見て、ラケルは教育上どうなのだろうと複雑に思いはしたけれど――結局、ラファがLにまとわりついている様子を見ると、彼がLのことを尊敬し懐いているように見えたため、その物真似を黙認するということになる。
 そして、ラファが毎日夜更かししては、日中ラケルのベッドに忍びこんでいるのに、彼女はある時気づいていたけれど……そのことも彼には何も言わず、気づかない振りをすることにしたのだった。



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【2008/09/22 21:20 】
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